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giugno 26, 2004

再会(前編)

今日、TRCで骨董市があり、昨年に引き続き行ってまいりました。
もともと旧いものは嫌いではないし、というかすでに日常に染みこんでいる(笑)こともあって、ふらふらと見て歩くのが結構楽しいのだ、コレが。歩き疲れるけどね。

実は今回、ある再会を期待していた。
去年、買おうかどうか大いに迷った挙句結局買わなかった、ホフブロイハウスのビアマグがまた出店されてないか、ずっと気になっていた。
要は、買わずに後悔していたのだ。正直なところ。

ホフブロイハウスに初めて行ったのは大学3年の時。当時、大学の吹奏楽部の金管セクションの面倒を見ていただいていた久保修平氏に連れられていったのだった。彼はフリーランスのテューバ奏者で、半分仕事、半分趣味みたいな感じで、そこのチロルバンドに出たりしていたのだ。
ビールなんて国産以外にバドとハイネケンくらいしか知らない学生(であったワタクシ)は、初めて呑むドイツビールの旨さに驚愕した。
「今まで呑んでいたのは何だったんだ?」と。

彼は非常に厳しい指導者だった。
がしかし、なぜか私はそれほど「怖い」とは思わなかった。同級生連中も同じだった。
そういう雰囲気は伝わるもので、なぜか、彼も我々をかわいがってくれた。
先輩達が文字どおり震えながら吹いていたのを横目に、我々はのびのびと音楽を楽しむことができた。

そんなこんなで、よくメシをご馳走になり、よく呑みに連れてってもらった。
私に至っては、楽器の選定まで便宜を図ってもらい、当時等々力にあった野中貿易の倉庫から、エンパイヤ・ブラスのスメドヴィクが選んだ中から某プロに渡る予定であった楽器を横取り(強奪?)してきてくれ、しかも定価以下で買えるよう取り計らってくれた。
その楽器で、私は、とにかく無茶苦茶に練習した。時間があれば練習していた。4年の定期演奏会で引退する頃、手が触れる部分の銀メッキは剥がれ落ち、修理が必要な状態だった。

それから間もなく、彼は天に召された。がんだった。

そのうち就職で、同級生ともばらばらになった。
「落ち着いたらホフブロイで呑もうな」が合い言葉だった。

ホフブロイハウスが閉店したのは、そのころだったと思う。


つづく

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